ゲスト寄稿者 アン・ロビンソン

こんにちは！ 私の名前はアン・ロビンソンです。 スペインの北海岸のカンタブリアに住んでいます。 私は教師であり、ケンブリッジ大学英語検定機構の教師トレーナーでもあり、また、著者としてケンブリッジ大学出版の『Fun for Starters』『Fun for Movers』『Fun for Flyers』 『Fun Skills 3』『Fun Skills 5』というコースブックを執筆しています。

ケンブリッジ英語検定ヤングラーナーズとの関わり

1997年のケンブリッジ英語検定ヤングラーナーズ開始以来、私は地元のスペイン、カンタブリアでこのテストを実施してきました。そしてこのテストが学習と教育にもたらした好影響を数多く見てきました。 そのいくつかをここでお話ししたいと思います。

ケンブリッジ英語検定ヤングラーナーズとは？

この試験には、Pre-A1スターターズ、A1ムーバーズ、A2フライヤーズの3つのレベルがあります。名前からわかるように、CEFR（英語力を示す国際指標）に準拠した試験です。小学校１年生～６年生の学習者対象に作られていますが、受検者は少し若かったり、年上だったりすることもあります。 世界中の学習者に受けてもらって、学びを楽しくすることを目指しています。試験自体が楽しいのです！英文は、カラフルで魅力的なイラストがたくさん添えられた面白いストーリーで、問題はクイズのように自然と夢中になって考えられる楽しいタスクばかり！試験日が楽しみな日になります！

生徒は何を学んでいますか？ 彼らは次にどこに行くことができますか?

学校、学習者、保護者や教師にとっては、英語の授業がどこに向かっているのか知ることは容易ではありません。子どもたちは、まずanimals, family, homeなどのトピックの単語を習い、その後徐々に語彙を増やしながら言語力を身につけていきます。同じトピック(animals, family, home等)が毎年シラバスに表示されることも多いと思います。これはどういうことでしょうか。学習者にどのような成長がありますか。彼らは同じことを何度も学んでいるのでしょうか？

Pre-A1スターターズ、A1ムーバーズ、A2フライヤーズのテーマ別語彙リスト（Starters, Movers and Flyers Word Listの38〜43ページ）では、同じトピック内でどのように語彙がレベルUPするのかわかります。レベルが上がるにつれて、単語はより「抽象的」になります（たとえば、「願い」や「夢」という単語をピクチャーカードで表すことはできませんよね？）この単語リストをシラバスやコースブックと比較することで、使用している教材が明確に学習進歩のあるものかどうかの確認が可能です。

他に役立つ教材として、Pre-A1スターターズ、A1ムーバーズ、およびA2フライヤーズテストのGrammar and Structures lists（文法及び構文リスト）があります。これらは、Cambridge Assessment（ケンブリッジアセスメント）公式ウェブサイトのHandbook for Teachers（教師向けハンドブック）中に、各タスクの内訳と教師が生徒に伝えるアドバイスとともに記載されています。

Pre-A1スターターズ、A1ムーバーズ、A2フライヤーズの試験内容は？

明確な文法のシラバスはもちろん便利なのですが、試験内容を理解するための最良の方法は、Sample Papers/サンプルテストを確認することです。ケンブリッジアセスメントウェブサイトのResources for Teachers（教師用資料ページ）にて、各レベルで2パターンずつ、リスニングテストの音声ファイルも備えたサンプルテストがご活用いただけます。

サンプルテストからわかるように、リスニング、リーディング＆ライティング（1つのテスト冊子）、スピーキングの4技能全てが各レベルでテストされます。リスニングパート4など一部のタスクは、3レベル全てで行われますが、タスクは同じように見えても、小さな変更（例えば、問われる語句など）により、A2フライヤーズではPre-A1スターターズよりも当然ぐっと難度が増しています。

スピーキングテストの動画は、ひと目でテストの流れがつかめる優れものです。生徒たちもこれを見ると、この様子なら自分もうまく話せそうだ、と本当にやる気スイッチが入るようです。Resources for Teachersにもスピーキングテストに関する解説があります。

テスト結果については？

Pre-A1スターターズ、A1ムーバーズ、またはA2フライヤーズのリスニング、リーディング＆ライティング、スピーキングの３つのテストを受けたすべての受検者に、成績証書が授与されます。合格も不合格もありません。成績は、スキルごとに、正解した問いの数に応じて、1〜5枚のケンブリッジ大学の紋章で記されます。また、各スキルを詳しく説明するStatement of Results/成績レポートを受け取ります。さらなる高みに向けての学習アドバイスも記載されています。A1ムーバーズの証明書とStatement of Resultsに関する詳細情報はこちらでご確認ください。

私には、20年以上この試験の実施に携わってきた経験がありますが、生徒たちが試験とともに「成長」するのを目の当たりにして、向上心や意欲を高めてくれるこの試験の影響力を実感しています。

ケンブリッジ英語検定を軸に学んだ生徒は英語でコミュニケーションを取ることや、自分がどれだけ英語がわかるかを示すことに自信を持っています。保護者の方々は、子どもたちが何を学び、どのレベルにいるのか、世界が認める資格検定でクリアにわかることを高く評価してくださいます。先生方は、ケンブリッジは楽しい上にやる気UP効果もあること、ケンブリッジアセスメントウェブサイトのResources for Teachers とWorld of Funにサポート資料が豊富にあること等から、このテスト対策学習を気に入ってくださっています。

そして生徒たちが上のレベルの試験を受ける時には、それまでに得た知識と経験により、恐れや不安なくチャレンジできる態勢ができていて、確かな学びが実現します。